他の用語「目地シーリング」でもご紹介していますが、外壁などの目地に用いる、追従性を持ち、乾燥硬化後にはゴムの弾性効果を発揮する防水機能を持つ充填材です。
<シーリングの歴史>
1950年代に使われた油性コーキングから初めてポリサルファイド系が登場し、1960年代にシリコーン系、そして1970年代に変成シリコーン系が生産されました。
そして現在では、多様な環境・状態に合わせられるよう様々な成分系の材料があり、住宅の長寿命化に即して、高耐久・高耐候のシーリング材が発明されています。
<シーリングのタイプ>
シーリング材の硬化種別は「湿気」「混合反応」「乾燥」「非効果」の4種があります。
主に建築の分野で用いられるのは湿気で硬化する1成分タイプ、基材と硬化剤を混ぜて反応硬化させる2成分タイプが多いです。
我々が使用するときにシーリング材に求めている機能は次の3点です。
①水密性:内外部へ液体が漏れたり、流入しない性質
気密性:内外部へ北井が漏れたり、流入しない性質 の2つの性質を発揮できること
②目地などの外壁や取合部分の動きに追従できること
※建築の分野における動きとは、温度や湿度の変化・風や地震、振動などによって建築資材が伸縮やずれが出ることを指します。
③耐久性、耐候性に優れていること
<シーリングの正しい施工手順>
シーリング材は正しく施工されることで効果を発揮するものです。
シーリングの不具合の多くは使用箇所に対し、適切なシーリングの選定がされていなかったり、施工方法が正しくないことが原因となります。
これらから塗料やシーリングを含めた仕上げ材がメーカーの出荷段階では「半製品=使用され、仕上がって初めて製品となる」と呼ばれる所以となります。
それではシーリング打設の正しい施工手順をご紹介します。
①外壁の小口を清掃する。
②マスキングテープをできる限り目地の際まで近づけて張る
③シーリングと外壁の接着させるために専用のプライマーを塗布します
④シーリング材を打設※目地の奥から充填し、空気が入り込まないように打設します
⑤へらを用いて打設したシーリングに入った空気を抜くように抑えながらならしていきます
⑥マスキングテープをはがして完成
<シーリングの交換目安>
一般的な変成シリコーン系シーリング材を適切な厚みで打設されている場合には「10年程度」で打ち替える=交換することが目安となります。
これが高耐久・高耐候性のシーリング材であれば20年、種類によっては30年程度までその交換時期を延長できる可能性があります。