木造住宅の外装材(おもにサイディング)には直張り工法と通気工法があります。
【 直張り工法とは 】
通気層を設けず、直接下地に対して外装材を設置することを指します。
柱や耐力壁に防水シート(アスファルト)を張り、その上から外装材を打ち付けていく流れとなります。
1990年代頃に普及していましたが、外装材の裏側に隙間がないことやアスファルトを使用されていたことにより湿気が抜けず、
壁の中で結露が発生し、カビの発生や木部を腐らせる現象が多発されていました。
東北などの寒冷地ではこの壁内結露から凍害が発生してしまっていた報告も上がっています。
この原因は外壁の構造自体にあるため、塗装工事で改善されることはありません。
対応策としては、当然費用はかさみますが外壁の張替えや外壁カバー工事をされることが望ましいです。
【 通気工法 】
直張り工法を改善するために発案されたものが通気工法となります。
外装材と下地の間に通気層を設けることで結露対策を取り、
副産物としてこの通気層が浸入してしまった雨水を外に出すための経路としても機能したことで標準的な工法として定着されたものです。
防水シートも透湿防水シートが使用され、より安全を確保した工法と言えます。