ゲリラ豪雨で雨漏り発生!火災保険使えるの?

ゲリラ豪雨で雨漏り発生!火災保険使えるの?保証されるポイント

近年、日本各地で発生しているゲリラ豪雨は、その突発性と強烈な降水量で多くの住宅に甚大な被害をもたらしています。特に、突然の大雨による雨漏りは、住宅の構造に深刻な影響を及ぼし、修繕費用がかさむことが少なくありません。しかしながら、火災保険を上手に活用することで、こうした被害に対して経済的な負担を軽減できる可能性があります。こちらの記事では、ゲリラ豪雨による雨漏りの被害を火災保険が適用されるケースと適用されないケースのポイントについて詳しく解説します。

 

【目次】

  1. ゲリラ豪雨とは?
  2. ゲリラ豪雨がもたらす家の被害
  3. 雨漏り被害の修繕にかかるコスト
  4. 火災保険で補償されるケースと条件
  5. 火災保険を利用する際の手続きと注意点
  6. まとめ

1.ゲリラ豪雨とは?

ゲリラ豪雨とは、突然局地的に発生する強烈な豪雨を指します。その予測不能な性質と短時間での大量降水が特徴で、近年の異常気象の一環として注目されています。ゲリラ豪雨は都市部でも頻発しており、排水能力を超えた雨水が住宅に浸入し、雨漏りを引き起こすことが多くあります。実際に2024年7月24日のゲリラ豪雨ではKAPENに直接お問い合わせされたお客様や保険会社様からの調査依頼が多くありました。

 

2.ゲリラ豪雨がもたらす家の被害

ゲリラ豪雨がもたらす主な被害には、雨漏り、床下浸水、基礎部分の浸水などが挙げられます。特に、雨漏りは屋根や外壁の劣化部分から浸水しやすく、放置すると内部構造の腐食やカビの発生を招きます。これにより、修繕費用が増大するだけでなく、住環境の悪化や健康被害をも引き起こす可能性があります。ゲリラ豪雨による降水量はとてつもない量となるため、通常住宅が備えている排水容量よりも超えた降水量によって処理しきれなかった雨水が内部へ浸入してしまうことになります。

 

3.雨漏り被害の修繕にかかるコスト

雨漏りの修繕には、被害の範囲や場所によってコストが大きく異なります。例えば、屋根全体の修繕が必要な場合には、数十万円~数百万円かかることもあり得ます。防水の考え方は途切れず、連続して防水構造を構築することが重要で、部分的に修繕をしてしまうと修繕した部分と修繕しなかった部分との境界線が生じ、雨漏り修繕工事をしたにもかかわらず施工保証ができないものとなってしまいます。また、修繕箇所廻りは作業スペースとなり、その部分で後に雨漏りする恐れも抱えることになります。さらに、内装の補修やカビ対策が必要となると、追加費用が発生する可能性もあります。

壁からの雨漏りの場合には屋根よりもコストがかからないケースが多いです。

 

4.火災保険で保証されるケースと条件

火災保険は、その名称から火災のみをカバーすると思われがちですが、実際には風災や水災、雪害、雹害、そしてゲリラ豪雨による被害も保証の対象となることがあります。ただし、すべての火災保険が雨漏りをカバーするわけではなく、契約内容や被害状況、使用状況によって保証されない場合もあるため、事前に確認することが重要です。

最重要なことは「何が原因なのか」ということを覚えておいてください。

火災保険で保証される場合と保証されない場合のポイント
・契約内容に風災や水災、雪害、雹害等の自然災害に帝王しているものが組み込まれていない

保険会社によって自然災害が標準プランで組み込まれていたり、特約で追加をしなければならなかったりします。

・雨漏りの原因が自然災害によって発生したものであること

火災保険を適用する場合にもっとも重要なことは雨漏りが発生したその原因にあります。

ただ雨漏りしただけでは経年劣化で建物が弱くなっていたから雨水が入ったのだとみなされ、火災保険の対象とはなりません。

 

例)〇自然災害によって屋根や外壁などに損傷被害が発生したことで雨漏り

  ×外傷がなく、原因不明であったり、経年劣化からの雨漏り

  ×施工不良が原因の雨漏り

 

5.火災保険を利用する際の手続きと注意点

火災保険を利用して雨漏り被害の補償を受ける際には、以下の手続きが必要です。

  1. 被害状況の記録
    雨漏りの被害箇所や被害の程度を写真や動画で記録しておくことが重要です。これが被害日時や被害状況のエビデンスとなるので役立ちます。
  2. 速やかな保険会社への連絡
    被害が発生したら、速やかに保険会社に連絡しましょう!保険会社から今後の流れについて詳しく説明してもらえますので、まずは連絡してください。
  3. 修理業者の選定
    修繕を頼む業者は、信頼できるリフォーム業者を選ぶことが重要です。雨漏りは専門的な知識と技術が必要なので慎重に選ぶ必要があります。特にお付き合いのある業者がいなければ保険会社に紹介してもらうのが一番安心だと言えるでしょう。自然災害直後に湧いてくる訪問販売業者にだけは警戒してください。

火災保険で雨漏りを直すときの流れ

  1. 火災保険会社もしくは保険代理店に連絡・相談する
    ※火災保険申請サポートを名乗る会社は要注意です。サポート料金として申請金額の20~40%を請求されるうえ、悪徳業者である可能性が高く、詐欺に加担させられる可能性があります。
    ※保険申請は契約者しかできず、火災保険詐欺に該当してしまった場合、申請者が実行者ですので契約者が罪に問われます。
  2. 火災保険の内容を確認してもらう
  3. 信頼のおける業者もしくは保険会社紹介の業者に現地調査をしてもらう
    ※雨漏りの工事は1つの分野だけの知識では解決できず、多くの工種に精通している必要があります。
    ※緊急性のある被害の場合には応急処置をしてもらう
  4. 業者に原因究明をしてもらい、写真や見積書を作成してもらう
  5. 保険会社に審査してもらう
  6. 審査結果の回答を保険会社または代理店から受ける
  7. 認定されたら業者と工事日程を決め、雨漏り修理

 

6.雨漏り防止のための対策

ゲリラ豪雨による雨漏りを防ぐためには、事前の対策が不可欠です。以下は、雨漏りを未然に防ぐための具体的な方法です。

定期的な屋根・外壁の点検

屋根や外壁は経年劣化するため、定期的に専門業者による点検を受け、必要に応じて修繕を行うことが重要です。

排水設備のメンテナンス

排水設備が詰まっていると、大雨の際に水があふれ、雨漏りの原因となります。定期的な清掃と点検を行い、排水能力を維持しましょう。

防水シートのやり直し

屋根や外壁に防水シートを設置することで、雨水の侵入を防ぐことができます。特に劣化が進んでいる箇所には、早めの対応が求められます。

 


7.ゲリラ豪雨で雨漏り発生!火災保険使えるの?まとめ

ゲリラ豪雨による雨漏り被害は予期せぬ災害として、多くの住宅に深刻な影響を及ぼします。近頃のゲリラ豪雨は排水規定量以上の降水量であったり、突風のような横風が伴うために予想外の箇所から雨漏りが発生することが多いです。何か損傷被害があっての雨漏りでなければ火災保険を活用することは難しいものです。長年メンテナンスされていない建物は経年劣化で雨漏りしてしまうリスクが非常に高く、経年劣化は保険対象外となるので雨漏りしないようにメンテナンスをしておくことが重要です。火災保険が利用できれば、こうした被害に対する経済的な負担を軽減することが可能です。保険内容の確認と、適切な手続きが重要であると同時に、日頃からの点検とメンテナンスも欠かせません。自宅を守るためにも、今一度火災保険の契約内容を見直し、適切な備えを行いましょう。