遮熱塗料とは?原理とメカニズムを解説

遮熱塗料とは?原理とメカニズムを解説

遮熱塗料とは、太陽光を反射させて屋根の温度上昇を抑える塗料です。

遮熱塗料は暖かさを感じる「近赤外線」を反射する機能のある塗料の事です。太陽光から発せられる近赤外線を反射させることによって、屋根材や外壁材に熱がこもるのを防ぎます。熱の発生自体を防げるため、暑い夏場でも室温を快適に保つなどの効果が期待できます。

分かりにくいですね…😅 日差しが強い日に外で日差しを浴びていると暑いですよね。そんな時、多くの方は日陰を探します。なぜでしょう?皆さんが暑さを避けるために日陰に入るのは「近赤外線」を避けることで暑さを軽減させるためなんですね。(暑さより、シミ・しわ予防!のためという方もいますが)

この様に「近赤外線」を避けると暑くなくなる!でも建物は…木陰に入れません。日傘も使えないので考えられたのが遮熱塗料です。家に遮熱効果のある塗料を塗って「近赤外線」を反射させてしまおう!と言う事なんですね。

遮熱塗料のメリット

遮熱塗料を使用するメリットは、以下の3点です。

  • 屋根の温度上昇を抑制することができる
  • 冷房代を削減できる
  • 室温の上昇を抑えられる

屋根温度上昇を抑制できる!

遮熱塗料で塗装すると、屋根の表面温度を15〜20℃ほど抑えることができると言われています。私たちの実験でもその結果と近い値が出ていました。塗料によって多少の違いがあります。工場・作業所など金属性の屋根ではこの効果が顕著に表れます。

室温の上昇を抑えられる!

屋根の温度上昇を抑制できれば、室内温度の上昇も抑えられます。

冷房代を削減できる!

遮熱塗料によって屋根の温度上昇を抑制できれば、建物に蓄えられる熱も抑制された分は熱が高くなりません。

① 室温25℃を22℃にするには、-3℃落とし維持していくための電気代が必要です。

② 室温35℃を22℃にするには、-13℃落とし維持していくための電気代が必要です。

遮熱塗装は屋根の温度を上げないようにすることで、室内の温度が高くなりにくです。

暑い時期に消費する電力の多くはエアコンと言われています。室内温度が1度下がるだけで約5~10%の電気代が削減できるので、節電になります。今までも私たちは多くの企業様にご提案し施工させて頂きました。施工後、お話を聞くことができた多くの企業様より節電の効果があったとお話を頂いております。

 

遮熱塗料の効果にばらつきがあるのはなぜ??

最初に多くの皆さんが温度を下げる塗料について聞いたのは多分東京オリンピックの頃ではないでしょうか?夏のオリンピックでマラソンコースや観客の応援場所や歩道などに塗装されましたね。近年の温暖化・沸騰化ともいいますが夏の異常な暑さは社会問題になっています。

多くのメーカーが遮熱塗料を出しています。メーカーによって塗料の性能は違ってきます。それぞれの特徴と使用方法を理解して適切な材質に適切な塗料を使う事が大切です。何よりそれらを使いこなす経験と技術がある職人がいて効果が最大限に発揮されます。

  • ばらつきがあるのはメーカーの性能によるのも。
  • 営業の製品に対する知識と製品に合わせた選択によるもの。
  • 職人の技術力によるもの。

遮熱塗料の特徴と耐用年数については下記の通りです。

塗料の種類 平均耐久年数
アクリル系 6年
ウレタン系 8~10年
シリコン系 10~15年
フッ素系 15~25年
無機系 20~25年

耐久年数が短い塗料は性能が低く安価です。耐久年数が高い塗料ほど性能が高く高価です。

遮熱効果はどの位??

遮熱塗料の反射率は40%前後と言われています。遮熱塗料の効果は年々向上しています。それでも「近赤外線」を完全に遮断し熱を建物に貯めなくすることはできませんが、遮熱塗料を使い冷房費の節約になる事は実証されています。(KAPENで施工したお客様から「安くなったよ~!」とご報告いただいています)

断熱効果を感じない??

遮熱塗料を行ったのに断熱効果を感じない!それはなぜ?遮熱塗料は太陽光の「近赤外線」を反射して表面温度の上昇を防ぐ塗料です。そのため、遮熱塗装を行った面の「近赤外線」を40%前後カットした分以外の熱は残ります。また、夏に室内の熱が上がるもう一つの原因は窓からです。外気温と近赤外線のどちらも影響します。

最近の住宅(10~30年未満)は窓が小さく少なめで窓枠も樹脂で窓ガラスもペアになっていたりで熱を通しにくいです。築30~40年の住宅は窓が大きく数も多いです。そしてアルミ枠に窓ガラスも1枚タイプなので熱の伝導率がいいです。そのため夏は暑く、冬は寒く結露が起きます。

このように遮熱塗装を行っても効果をはっきり感じない!と理由がお分かり頂けたかと思います。

遮熱塗料の欠点??

  1. 遮熱塗料は 耐用年数が少々短いです。そのため生涯コストは2~3回程多くなることになります。(今後、耐久年数の長い製品が出てくると思いますので欠点だと感じるのは今の時代だけかもしれませんね)
  2. 汚れると効果が落ちます。塗料は塗膜が綺麗であるほど効果を発揮します。雨風などで汚れると遮熱効果が落ちるとメーカー説明にもあります。ホコリや砂などの汚れがひどくなった時は洗浄して効果を再発揮させましょう。
  3. 一般塗料よりもコストが高いです。遮熱効果を出すための特殊な成分が入っている分、価格が高いです。

遮熱塗料におすすめの条件

陽当りの良い立地の建物

例えば3階建てなどの住宅は日差しを遮るものがなく日当たりが強いため、遮熱塗料の効果を室温の低下や冷房費の前年度比で実感される方もいます。 

夏場になると、3階の部屋に入る時にむわっとした熱気を感じることがあります。屋根に遮熱塗料を塗れば、むわっとした感じが解消され、過ごしやすくなる可能性が高いです。

リビングや寝室など過ごす時間の長い部屋が屋根と近い間取りの住宅

例えば2階にリビングがある場合、ゆっくり長く過ごすリビングは暑さを肌で感じる場所です。その為、遮熱塗料により温度が下がり快適に過ごしやすくなると実感できます。

2階3階建ての住宅

各階毎に仕切られているマンションのような場合にはあまり感じないかと思いますが、エスカレーターや階段や吹き抜けなどがあるホテルやデパートなどに行くと上層階に行くと暑い!と感じ、下層階に行くと冷房が寒いですよね。住宅でも同様で温かい空気は上昇していきます。そのため、高さのある建物は遮熱塗料による効果を感じやすいです。 

同様に吹き抜け天井がある住宅も吹き抜けのある場所から熱が移動するので上層階の部屋は自然と熱くなります。 その上、天助からの熱が加わるとより室内は暑くなります。そこで遮熱塗料を塗装することで温度上昇を抑えることができる塗料です。

金属材でできている屋根にオススメ

金属は熱伝導陸が高いので「近赤外線」をカットしたことが分かりやすいです。

 

 

 

先日、ウチ(㈱KAPEN)の営業山本が企業様の工場塗装のご依頼を頂きました。その時に夏の工場内は冷房を掛けても暑くなり電気代がとても高くなるとの事でした。そこで塗料を遮熱塗料にしてはどうか?!と提案しました。遮熱塗装を聞いたことはあっても多くの皆さんは「どうなの??気休めじゃない?」と思っています。そこで!!

お客様の敷地内にあるエアコンの室外機に塗装する実験を行いました。日差しが良く当たる金属性の室外機は触って比べることで結果がすぐに出ました。

結果をみて一般塗料ではなく遮熱塗料でご注文になりました。工事完成から2か月が経ち、今年も世界中で異常気象が報告され日本でも6月なのに観測史上初の真夏日を数日観測する記録が出ました。肌で感じて頂けたのではないでしょうか。目で見て感じるのは7・8・9月の電気代ですのでご報告を聞きに工事後点検を兼ねて聞くのが楽しみです。

良い遮熱塗料は??

反射率が高い塗料を使っている事業者を選びましょう

日射反射率が高いほど遮熱効果と省エネ効果が期待できます。その塗料の性能と施工方法を理解している事業者を選んでますか?一般塗装でも多くの不具合で相談を受けます。塗装はとても難しいですが、簡単にできる仕事だと勘違いされている仕事でもあります。高額な買い物ですので失敗しないでくださいね。

 

効果の高い色を選びましょう

遮熱塗料は色によって効果が変わってきます。「近赤外線」を反射しやすい色と吸収しやすい色があります。スキーやスノボーに行くと雪の反射で日焼けしますよね。反射率がとても高い色は白です。塗料のカタログやパンフレット等に各色の反射率が記載されているので事前に営業に聞いてみるのもいいでしょう。少しでも高く効果を感じたい方は黒や紺など濃い色ではなく明るく白っぽい色にしてくださいね。

ひと手間で効果UP!!

せっかく遮熱塗料を選んだなら

窓からの熱をできるだけ防ぎましょう 

  • 室外にシェードを付けてみましょう
  • カーテンを遮光製品や厚手の物にしてみましょう
  • 窓にシートを貼るのもいいですね
  • 内窓を付ける方法もあります

お客様の中には古いアルミの勝手口を壁にしたらより電気代が安くなった方もいます。

みなさんは異常気象で暑く、電気代の高騰しているこの時代をどのように乗り切りますか?その選択肢に遮熱塗料を加えてみてください

ご相談は㈱ KAPEN まで

参考資料: 遮熱塗装実験 第1弾 ~東京オリンピックの道路~  遮熱塗装実験第2弾 ~器具を使って確認~

 屋根塗装及び棟改修工事  ~棟板金・遮熱塗料~ 

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